身体拘束最小化への取組

身体拘束最小化への取り組み|神代病院(福岡県久留米市)

身体拘束最小化を目指して


神代病院の身体拘束最小化への取り組み


2026年6月実績
身体拘束患者数 0
身体拘束率 0.0%

※ 身体拘束発生時には、多職種で振り返りと検証を行っています

About

身体拘束は、医療現場で安全確保のために検討されることがあります

医療現場では、点滴やチューブの自己抜去、転倒・転落などを防ぐために、
やむを得ず身体拘束が検討される場合があります。

一方で、身体拘束は患者さんの自由や尊厳に関わる大切な課題です。

身体拘束最小化とは、患者さんの安全を確保しながら、身体拘束をできる限り行わないために、 多職種で代替手段を検討し、患者さんの尊厳やその人らしさを守る取り組みです。 近年は国の方針としても推進されており、多くの医療機関で取り組みが進められています。

神代病院(福岡県久留米市北野町)では、必要性を慎重に判断しながら、 できる限り身体拘束に頼らないケアを目指しています。

身体拘束最小化ポスター
▲院内で掲示している身体拘束最小化に向けた啓発ポスター。

Our Approach

安全と尊厳、その両方を大切に。

神代病院では、患者さんの安全を守ることと、その人らしさや尊厳を大切にすることの両立を目指し、身体拘束最小化に向けた取り組みを進めています。

医師、看護師、リハビリ専門職、介護職、相談員など多職種が連携し、患者さん一人ひとりに合ったケアのあり方を日々考えています。

ケア

Interview

“身体拘束最小化”を主導する責任者に聞く

副理事長インタビュー

Profile

副理事長 髙田 由香

医療法人三井会・副理事長。
医師として診療に携わるとともに、 身体拘束最小化に向けた院内体制づくりや、多職種連携の推進を主導している。

なぜ身体拘束最小化に取り組むのですか?

身体拘束は、患者さんの安全を守るためにやむを得ず検討される場合があります。
しかし同時に、患者さんの尊厳や、その人らしい生活に深く関わる課題でもあります。
だからこそ、「本当に必要なのか」「他に方法はないのか」を考え続けることが大切だと考えています。

身体拘束最小化で大切にしていることは?

「身体拘束をしないこと」だけを目的にするのではなく、患者さんの不安や混乱、身体状況、生活背景などを丁寧に理解することを大切にしています。

神代病院らしい取り組みとは?

医師、看護師、リハビリ専門職、介護職、相談員など、多職種が日常的に情報共有を行い、チームで考える文化があることです。

現場ではどのような工夫が行われていますか?

声かけや見守り方法の工夫、環境調整、離床支援、ケアするグッズの活用など、患者さんが安心して過ごせるためのさまざまな工夫を行っています。

地域の皆さまへ伝えたいことは?

身体拘束最小化は、特別な取り組みではなく、患者さん一人ひとりに向き合う日々のケアの積み重ねだと考えています。

Care in Action

写真で伝える実践の様子

身体拘束最小化は、日々の声かけ、見守り、環境調整、リハビリテーション、情報共有など、現場のさまざまな実践によって支えられています。

コールのお知らせ

コールのお知らせ
多職種

多職種での情報共有
病棟でのリハビリ

病棟でのリハビリテーション
院内デイケア

院内デイケア

Care Goods

ケアするグッズの活用

患者さんが安心して過ごせるよう、スタッフの声からケアするグッズを制作し、現場でのケアに活用しています。

握っ手

握っ手

手で探る行為を、握ってもらうことで代用します。肌に優しい素材と可愛いキャラクター性で親近感が湧きやすいです。

保護カバー

マフ

柔らかい素材で作ったマフに、腕を通したり、触ったり、掴んだりして、精神的な安定を目指します。

CV保護カバー

中心静脈栄養カテーテル
保護カバー

タートルネック型の着用する保護カバー。点滴時の抜去等を予防します。

Voice

現場スタッフの声

看護師

患者さんの不安や混乱の背景を知ることで、関わり方の工夫につながっています。

看護師

リハビリ

「身体拘束を減らすために何ができるか」を、日々チームで考えています。

リハビリ

薬剤師

多職種で相談しながら、患者さんに合った方法を検討しています。

薬剤師

PDCA

カンファレンスで共有し、改善につなげる仕組み

身体拘束が必要となった場合や、転倒・転落などのリスクが生じた場合には、カンファレンスなどで状況を共有し、原因や対応を振り返ります。

状況把握

状況把握

患者さんの状態、行動、環境、リスクを確認します。

多職種で検討

多職種で検討

カンファレンスなどで背景や対応方法を共有します。

ケアの実践

ケアの実践

見守り、声かけ、環境調整など具体策を実施します。

振り返り

振り返り

効果を確認し、必要に応じて対応を見直します。

Network

ケアする病院ネットワークとの連携

神代病院は、全国の医療機関が連携し、ケアのあり方を考える「ケアする病院ネットワーク」の発起人病院のひとつです。

院内での実践に加え、全国の医療機関と学び合いながら、身体拘束最小化に向けた取り組みを継続しています。

ケアする病院ネットワーク

患者さんの「その人らしさ」を支えるために

身体拘束最小化は、特別な取り組みではなく、 日々のケアの積み重ねです。

神代病院では、これからも患者さんとご家族に安心していただける医療を目指し、
多職種で知恵を出し合いながら最小化に向けた取り組みを続けてまいります。

FAQ

身体拘束最小化についてよくあるご質問

身体拘束にはどのような影響がありますか

身体拘束は、転倒やチューブ類の自己抜去などを防ぐ目的で実施されることがありますが、患者さんの身体や心にさまざまな影響を及ぼす可能性があります。

例えば、筋力低下や関節の拘縮、食欲低下、認知機能の低下などの身体的影響のほか、不安や怒り、意欲低下といった精神的影響が生じることがあります。また、患者さんの尊厳やその人らしい生活を損なう可能性も指摘されています。

そのため医療機関には、安全確保と患者さんの尊厳の両立を図りながら、身体拘束を最小限にすることが求められています。

神代病院ではどのような取り組みを行っていますか

神代病院では、身体拘束を行わないこと自体を目的とするのではなく、患者さんの安全を確保しながら、できる限り身体拘束に頼らないケアの実現を目指しています。

そのため、多職種によるカンファレンスを実施し、身体拘束の必要性や代替手段について継続的に検討しています。また、病室環境の調整や離床センサーの活用、リハビリテーションによる身体機能の維持・向上、ご家族との情報共有などを行いながら、患者さん一人ひとりに合わせた支援を行っています。

さらに、身体拘束最小化委員会を中心に職員研修や院内啓発活動を継続し、身体拘束最小化に向けた取り組みを進めています。

身体拘束を行う場合はありますか

患者さんや周囲の方の安全確保のため、医師の判断のもと、やむを得ず身体拘束を検討する場合があります。

その際は、身体拘束以外の方法で対応できないかを十分に検討したうえで、必要最小限の範囲・期間で実施します。また、実施後も継続的に見直しを行い、早期解除に向けて取り組みます。

ご家族にご協力いただきたいこと

身体拘束を最小限にするためには、ご家族のご協力も大切な要素です。

患者さんが普段どのような生活を送られていたか、好きなことや落ち着く環境、不安になりやすい状況などを教えていただくことで、身体拘束以外の方法を検討しやすくなります。

また、治療内容や患者さんの状態についてご理解いただきながら、医療スタッフと一緒に安全な療養環境づくりに取り組んでいただければ幸いです。

神代病院はなぜ身体拘束最小化に取り組んでいるのですか

神代病院では、患者さんの尊厳を守り、その人らしい生活や回復を支えることを大切にしています。

身体拘束は患者さんの安全確保を目的として行われる場合がありますが、同時に心身への影響も伴います。そのため当院では、安全と尊厳の両立を目指し、多職種が連携しながら身体拘束最小化に取り組んでいます。

また当院は、身体拘束最小化の取り組みを推進する「ケアする病院ネットワーク」の発起人病院として、院内だけでなく地域へ向けた情報発信や啓発活動にも取り組んでいます。

Policy

身体的拘束最小化への取り組みについて

取り組み内容を詳しく見る

当院では、患者さんの尊厳を守り、安全で安心できる療養環境を提供するため、身体的拘束を原則として行わない医療を基本方針としています。

身体的拘束は、患者さんの身体的・精神的負担が大きく、慎重な判断が求められる行為です。当院では、拘束を必要とする状況を可能な限り減らし、代替手段を積極的に検討することで、患者さんの自由と尊厳を最大限に尊重する医療を推進しています。

当院の主な取り組み

身体的拘束最小化に関する委員会の設置

定期的に委員会を開催し、身体的拘束の実施状況や改善策を検討しています。

専門チームによる取り組み

医師・看護師・リハビリスタッフ等で構成された身体的拘束最小化チームが、拘束の必要性や解除に向けた検討を行います。

職員研修の実施

全職員を対象に、年2回以上の研修を実施し、身体的拘束のリスク、代替手段、倫理的配慮などについて学んでいます。

拘束用具の一元管理

拘束用具は病棟外で一元管理し、適正使用の確認と記録を徹底しています。

拘束実施時の丁寧な説明と早期解除の検討

やむを得ず拘束が必要となる場合には、医学的根拠に基づき、患者さん・ご家族へ丁寧に説明し、早期解除に向けた検討を継続します。

取り組み状況の公開について

当院では、身体的拘束最小化に関する取り組みを透明性をもって進めるため、以下の情報を公開しています。

  • 身体的拘束最小化に関する病院方針
  • 身体的拘束の実施状況(実施割合)

今後も、患者さんが安心して療養できる環境づくりに努め、身体的拘束の最小化に向けた取り組みを継続してまいります。

神代病院

System

身体的拘束最小化推進体制について

推進体制を詳しく見る

当院では、患者さんの尊厳と権利を守り、安全で安心できる医療を提供することを大切にし、基本理念としています。そのために、病院として身体拘束を原則として行わない医療を目標に掲げ、組織全体で取り組みを進めています。

身体拘束は、転倒や事故のリスクを一時的に下げるように見える一方で、身体的・精神的苦痛を伴う可能性があること、筋力低下・意欲低下・せん妄の悪化などの弊害が生じる可能性があること、拘束解除後の転倒リスクが増大する可能性があること、患者さんの尊厳および権利の観点から慎重な対応が求められることなど、デメリットも指摘されています。

当院では、患者さんの「尊厳を守る」「治るを支える」ために、拘束を可能な限り減らし、代替手段の検討や環境調整を行うことで、患者さんができるだけ自然な状態で過ごせるよう努めています。

また、医師・看護師・リハビリスタッフなど多職種による「身体拘束最小化チーム」を設置し、研修・委員会・ラウンドを通じて、拘束の適正化と早期解除に向けた取り組みを継続しています。

今後も、患者さんとご家族に寄り添い、安心して療養していただける環境づくりを進めてまいります。引き続きご理解とご協力をお願い申し上げます。

令和8年6月1日
神代病院
院長 髙田 晃男

お問い合わせ

TEL. 0942-78-3177
FAX. 0942-78-3918