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2026.09.02
「そのお弁当、大丈夫?」~農作業で気をつけたい食中毒~

■Case
稲の管理作業の日。
朝早く作ったお弁当を軽トラックに積み込み、そのまま午前中いっぱい畑で作業をしました。
昼になってお弁当を食べましたが、その夜から激しい腹痛と下痢、何度も嘔吐するようになりました。
夏の農作業では、高温になる車内や屋外で食品を保管する機会が多く、食中毒のリスクが高まります。
■初期対応
食中毒が疑われる場合は、無理に我慢せず、水分補給を行いながら症状の変化をみることが大切です。
① 水分を少しずつ補給する
嘔吐や下痢が続くと脱水になりやすくなります。
経口補水液やスポーツドリンクなどを、一度にたくさんではなく少量ずつ飲みましょう。
② 無理に食事をしない
吐き気が強いときは無理に食べず、症状が落ち着いてから消化の良いものを少しずつ摂ります。
③ 脱水に注意する
特に農作業では汗も多くかくため、通常より脱水が進みやすくなります。
高齢の方は重症化しやすいため注意が必要です。
🌾 医師の見解
夏場は、食品中で細菌が増えやすい環境になります。
農作業では、お弁当を車内に置いたままにしたり、屋外で長時間保管したりすることが少なくありません。
保冷剤やクーラーボックスを活用し、できるだけ高温になる場所を避けることが予防につながります。
症状が強い場合や、水分が十分に取れない場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

🚑【救急要請や早急な受診を検討するサイン】
- 水分を飲んでもすぐ吐いてしまう (水分が摂れない)
- 意識がぼんやりしている
- 血便が出ている
- 1日に10回以上の激しい下痢症状がある
- 激しい腹痛がある
- 高熱が続く
- 尿がほとんど出ない
- 強い脱水症状(ぐったりしている、立ちくらみが強い) ※特に小さなお子様や高齢者は注意
🌱迷ったときは早めの相談を
「一晩寝れば治るだろう」と思っていても、食中毒による脱水は思った以上に体力を奪います。
農繁期ほど無理をしがちですが、体調が戻らないまま作業を続けると、熱中症などほかの体調不良につながることもあります。
症状が気になる場合は、無理をせず医療機関へ相談しましょう。
■今回の記事を監修した医師

緒方 裕 医師(外科)
日本外科学会 外科専門医・指導医
日本消化器外科学会 消化器外科専門医・指導医
日本大腸肛門病学会 大腸肛門病専門医・指導医
日本消化器病学会 消化器病専門医・指導医
「Medi-AGRI」とは
当院をご利用いただいている患者様の職業の多くに「農家」の方がいらっしゃいます。
そんな地域の農家の皆さんの健康管理の一助となればと考え、一般的な医療情報を紹介する「農家の皆さんのための医療参考」ページを公開します。事前にご覧になられる中で、日常の作業における健康管理や、体調変化に気づくための参考情報としてお役立てください。